2026年9月18日
人間同士の誤解が解消されるまでをどう収録する?HCRC Map Task Corpus
人間同士の誤解を収録しようとしても、普通に雑談してもらうだけでは、分析しやすい事例はなかなか集まりません。誤解が起きても本人たちが気づかず、どこで解消したのかも分からないことがあります。 HCRC Map Task Corpusは、よく似ているものの一部が異なる地図を二人へ渡し、会話だけで同じ経路を再現してもらうことで、曖昧な参照、聞き返し、言い直し、誤解の…
会話、文脈、曖昧な指示、誤解の修復などを扱う研究論文やデータセットを紹介します。
2026年9月18日
人間同士の誤解を収録しようとしても、普通に雑談してもらうだけでは、分析しやすい事例はなかなか集まりません。誤解が起きても本人たちが気づかず、どこで解消したのかも分からないことがあります。 HCRC Map Task Corpusは、よく似ているものの一部が異なる地図を二人へ渡し、会話だけで同じ経路を再現してもらうことで、曖昧な参照、聞き返し、言い直し、誤解の…
2026年9月18日
「右上にあるブロックを動かして」と頼んだのに、相手が別のブロックを指したとします。そのとき人は、「それではなく、もう一つ左のブロック」と言い直します。 このように、相手の応答によって誤解に気づき、次の発話で訂正することを対話研究ではThird Position Repair(第三位置修復)と呼びます。BLOCKWORLD-REPAIRSは、この修復過程を画像…
2026年9月18日
完成した作業マニュアルだけを見ると、最初から条件が整理されていたように見えます。しかし実際には、作業者から質問が出て、誤りが見つかり、例外が追記されながら仕様が完成します。 曖昧な指示を研究・改善するなら、最終版だけでなく、質問、回答、差し戻し、修正前後の履歴が重要なデータになります。 本記事は、業務履歴を研究・改善用データへ変える考え方を整理するものです。…
2026年9月18日
「この制度を利用できますか」と聞かれても、年齢、居住地、所得など必要な条件が分からなければ答えられません。規則を読めるだけでなく、利用者の状況と照合し、不足情報を質問する必要があります。 ShARCは、規則文、利用者の質問、会話履歴を読み、回答できるか、追加質問が必要かを判断する対話型機械読解データセットです。 本記事は公開論文と公開データセットを紹介するも…
2026年9月18日
「少し短くしてください」と言われたとき、1割削るのか、半分にするのかは分かりません。「いい感じに整えて」は、何を良いとするかさえ共有されていない指示です。 このような程度表現は、単に曖昧な言葉を禁止すれば解決するとは限りません。人間同士の業務では、過去の成果物や共通経験を前提に効率よく使われています。 本記事は、日本語の程度表現をAI学習・評価データへ変える…
2026年9月18日
「ジャガーについて教えて」と言われたとき、自動車について答えるべきか、動物について答えるべきかは分かりません。対話AIは、もっともありそうな意味を勝手に選ぶのではなく、「車と動物のどちらですか」と確認した方がよい場合があります。 一方、「今日の天気は」と聞かれるたびに、地域、時間帯、降水確率の要否を細かく質問するAIも使いにくいものです。確認質問の研究では、…
2026年9月18日
朝、庭に出ると地面は乾いていました。昼過ぎに窓を見ると、庭がぬれています。この二つの観察の間には、「雨が降った」「誰かが水をまいた」といった出来事が考えられます。 結果から、その原因としてもっとも説明力のある出来事を推定する考え方を仮説推論、英語ではabductive reasoningと呼びます。ARTは、この推論を短い物語の選択問題にしたデータセットです…
2026年9月18日
「女性がボウルへ材料を入れ、泡立て器を手に取った」。この次には、材料を混ぜる場面が続きそうです。人は動作の順序や道具の使い方を知っているため、文章に書かれていない続きを予測できます。 SWAGは、短い場面の次に起こりそうな出来事を四つの候補から選ぶ英語データセットです。文章の知識だけでなく、現実の行動がどのようにつながるかという常識を評価します。 本記事は公…
2026年9月18日
「人物Aが人物Bへ謝った」という一文を読めば、人はその前に何らかの問題があり、人物Aは関係を修復したいのかもしれないと想像します。人物Bが安心したり、人物Aを許したりする可能性も考えられます。 しかし、元の一文には原因も目的も感情も書かれていません。人間が自然に補っているこのような知識を、AIが扱える形へ整理したものがATOMICです。 本記事は公開論文と公…
2026年9月18日
文章を読んで嘘かどうかを判定する研究には、大きな問題があります。現実の文章が本当か嘘かを、研究者が確認できるとは限らないことです。 Deceptive Opinion Spamの研究では、実在するホテルの真正レビューと、クラウドワーカーへ依頼して作った虚偽レビューを組み合わせ、真偽が分かる比較データを作りました。 実験で依頼されて書いた虚偽レビューと、利害関…
2026年9月18日
「議論を攻撃する」「時間を浪費する」「問題を抱える」。日常的に使われる表現ですが、攻撃、浪費、抱えるという動作を文字どおり行っているわけではありません。 AIが比喩を理解するには、単語の辞書的な意味と、その文脈で使われている意味の違いを判断する必要があります。VUA Metaphor Corpusは、文章中の語を一つずつ確認し、比喩的な使用を記録したデータで…
2026年9月18日
冗談かどうかを分類するだけでなく、「どの程度面白いか」をデータにするにはどうすればよいのでしょうか。面白さは人によって違い、話題を知らなければ理解できない冗談もあります。 Humicroeditは、実際のニュース見出しの一部分を置き換えて冗談を作り、その面白さを複数人が評価したデータセットです。 ユーモアの評価は、文化、年代、知識、個人の好みによって変わりま…
2026年9月18日
音声案内システムが利用者の発話を誤認識しても、会話がそのまま進むことがあります。利用者が言い直したり、同じ内容を繰り返したり、苛立ちを示したりして、初めて問題が見えてきます。 SpeDialは、音声対話のどこでコミュニケーションが失敗したかを分析するためのデータです。 本記事は公開論文と公開データセットの紹介です。株式会社イングクラウドが当該研究へ関与したこ…
2026年9月18日
「コーヒーを作って」と指示されても、砂糖やミルクの好みが分からないことがあります。安全に関わる条件や、置かれた物の種類が不足している場合もあります。優れたAIは勝手に決めるだけでなく、必要なときに確認できなければなりません。 本記事は公開論文と公開データセットの紹介です。株式会社イングクラウドが当該研究へ関与したことを示すものではありません。 今回取り上げる…
2026年9月17日
文章を読んで「これは皮肉だ」と感じても、書いた本人には皮肉のつもりがなかったかもしれません。反対に、本人は皮肉として書いたのに、前後の事情を知らない第三者には普通の文章に見えることもあります。 今回紹介するiSarcasmは、皮肉かどうかを第三者へ判定させるのではなく、文章を書いた本人から意図を集めた英語データセットです。 皮肉検出の研究で使われるデータは、…