2026年1月1日、下請法は改正され、「中小受託取引適正化法」、通称「取適法」として施行されました。発注者と受注者の規模、委託内容などが要件に当たる場合、データ作成やBPOの発注にも適用されます。
本記事では、取適法の一般的な概要を、入力、アノテーション、調査、コンテンツ制作などの委託業務に当てはめて整理します。
2026年9月17日確認。取適法の適用は、資本金・従業員数、委託内容、取引当事者の関係によって判断されます。個別契約は公正取引委員会の資料や専門家へ確認してください。
旧下請法から対象とルールが見直された
取適法では、適用基準への従業員数基準の追加、協議に応じない一方的な代金決定の禁止、手形払等の禁止などが盛り込まれました。
まず発注者・受注者・委託内容を確認する
会社の規模だけを見て適用を決めることはできません。発注者と受注者の資本金または従業員数の関係に加え、製造、修理、情報成果物作成、役務提供など、どの委託に当たるかを確認します。
データ入力、画像へのラベル付け、原稿作成、システムで使用するデータの作成などは、契約の実態に応じて情報成果物作成委託や役務提供委託として検討することになります。
発注条件を記録に残す
作業内容、納期、受領場所、検査をする場合の検査完了期日、代金額、支払期日などを明示します。チャットで依頼する場合も、必要事項が複数の投稿へ分散しないよう、確定条件をまとめた記録を残します。
価格は協議できる状態にする
人件費や経費が上昇しているにもかかわらず、受注者から協議の申入れがあっても応じず、従来価格を一方的に据え置くことは問題になり得ます。単に見積書を受け取るだけでなく、仕様、処理量、必要な人員、検品条件を確認して協議します。
追加作業を無償で求めない
成果物が当初の仕様を満たしていない場合の修正と、発注後に条件を変えたために必要になる追加作業は別です。後者を「検収対応」として無償で求めると、給付内容の変更や不当なやり直しの問題につながります。
支払日を検収任せにしない
社内確認に時間がかかる業務でも、支払期日を曖昧にしてはいけません。誰がいつまでに検査し、問題があった場合にどう通知するかを決めます。顧客からの入金後に支払うという条件だけでは、受注者が支払日を予測できません。
法律ごとの名称ではなく発注工程を一つにする
同じ発注に取適法、フリーランス法、独占禁止法など複数のルールが関係する場合があります。担当者が案件ごとに法律を選ぶのではなく、必要事項を満たす発注書、変更記録、検収、支払いの標準フローを作る方が現実的です。
取引の適正化は、受注者を守るだけでなく、仕様変更や支払条件を巡る認識違いを減らし、発注者側の業務を安定させることにもつながります。
BPO WORKFLOW DESIGN
外部作業者を含む業務フローを整理します
株式会社イングクラウドでは、発注条件、作業手順、質問対応、検収、差し戻しまでを含め、継続可能な業務運用を設計します。
